従業員持株会はやるべき?メリットはどれだけあるの?
こんにちは、がっちです。
上場企業に勤めている方の福利厚生で「従業員持株制度・社内持株制度」がある方も多いのではないでしょうか?
従業員持株会は奨励金が出るなどもあり、メリットも大きいですが実際のところ入るべきかどうか悩みますよね。結局のところ投資なのでリスクも少なからずあります。
今回の記事では私も実際に入っている社内持株会についてどのようなメリットがあるのか、どんな条件があれば加入すべきなのかお話ししていきます。
この記事を読み進めていただければ社内持株会に入会するときに何を基準にして加入をすれば良いのか、どれくらい入金をしたら良いのかがわかります。
はじめにこの記事の内容をまとめると
- 従業員持株会は資産運用であるため、自分のリスク許容度の範囲で加入をすることをオススメ
- 企業の成長性があり、奨励金があるなら検討する余地がある
- 持ち株の引き出し条件を確認し、引き出しやすい条件であれば加入もオススメする
従業員持株会は無理の無い範囲で少額から加入をしてみよう
結論からお伝えすると従業員持株会は経済的に無理のない範囲で少額から始めてみることをオススメします。
その理由は従業員持株会は売買に制約があり通常の株式と違って現金化への流動性が非常に悪いからです。また労働と資産を会社に偏らせてしまうこともあります。
しかし、従業員持株会ならではの大きな魅力や成長性のある企業であればメリットは大きいので、しっかり理解した上で少額から初めてみることをオススメします。
私も従業員持株会には加入をしていてその恩恵を大きくもらっています。20代で資産を大きく貯めたれた要因になるのでぜひ参考にして下さい。
そもそも従業員持株会とは
そもそも従業員持株会とは、従業員が勤務している会社の株を給与天引きで買い付けができる制度のことです。
目的としては企業の株価安定と従業員のモチベーション向上です。業績が上がれば株価も上がり従業員の資産も上がるという立て付けです。
通常企業に従事している人は自社の株式の購入を市場で購入することは禁止されています。なぜなら企業の決算情報などの情報を先に入手できるため、それに合わせた売買、つまりインサイダー取引ができてしまうからです。
従業員持株会はインサイダー取引にならないの?
従業員持株会はインサイダー取引にはなりません。なぜなら、買い付け日と売却期間の制限があるからです。
通常の株式の場合は市場が開いている時間の中で株式の売買ができますが、従業員持株会の場合は自由な売買ができないようになっています。
簡単にまとめると
- 1ヶ月に1回、給与天引きで決まった日に株式が買い付けされる
- 定期買付金額は半年に1回変更可能など制限がある
- 売却は決算前後1ヶ月はできないなどの制限がある
このように従業員持株会は売買の制約をつけることでインサイダー取引に引っかからないようになっています。
企業によって買付の制約が変わるので必ず確認をするようにしましょう。
どのように買い付けが行われるの?
従業員持株会は買い付けをする金額を自分で指定して拠出する仕組みになっています。そしてその金額に合わせて定められた買付日の時価で購入します。
例えば、株価が450円に企業に勤務をしている人が拠出金を毎月5,000円にした場合以下のような買付方法になります。
拠出額5,000円÷株価450円=11.1株
このように拠出額を時価で割った数量を少数点単位で購入することが可能です。割り切れない場合は翌月に繰り越されます。
株価が高い企業の場合拠出額が少ないと買い付けできる株数は少なくなってしまいます。
売却はどのように行うことができるの?
売却に関しては企業によって異なりますが大きく以下のような流れになるケースが多いです。
- 単元株(100株)溜まった時点でしてされた証券口座に移すことができる
- 証券口座に移す際は自社の持株事務局に申請をする
- 売却をする際に関しても事務局に申請をして売却をする
- 単元株に満たない場合は退会をした時に精算されるが再加入できない場合もある
このような流れになるケースが多いです。つまり持株会に加入しているだけでは買付は定期的にできても、売却ができません。
単元株が溜まったら持株移行用の指定口座を作り、自社の持株会事務局に申請をすることで売却ができる準備が整うのです。
売却をする時もインサイダー取引にならないように事務局に申請し、売却不可期間の指示を受けて売却をしなければならない企業もあります。
従業員持株会のメリットは
従業員持株会にはメリットもあるので加入している人も多いです。従業員持株会のメリットは以下のようになっています。
- 給与天引きで少額から毎月定額で積み立てができる
- 企業によっては数%〜20%以上の奨励金が出る
- 配当金が受け取れる
- 株価が上がればキャピタルゲインが得られる
- ドルコスト平均法で買付ができるので大きな損が出にくい
このようなメリットがあります。簡単に言ってしまうと毎月給与天引きで積み立てができるので簡単に資産形成の一部を担うことができるのです。
株式投資になるので値下がりのリスクもありますが、奨励金も含めた値上がりの期待も大きくできるのです。
奨励金は従業員持株会ならではの魅力
奨励金とは従業員の拠出している金額に対して○○%または定額の上乗せをして買い付けをさせてくれるお金のことです。
2018年東京証券取引所のレポートによると従業員持株制度を導入している企業の96%が実施しています。
例えば奨励金が10%の企業の場合、毎月10,000円を拠出すると10%を上乗せした11,000円で株を買い付けしてくれるのです。
多くの企業では5%~10%程度の奨励金を出しており、平均は8.5%となっております。
なんと企業によっては30%以上の奨励金を出しているケースもわずかながらあります。
奨励金が10%以上出る場合、買付の時点で10%の含み益が出ていることになります、ドルコスト平均法で毎月買い付けをするので長期的に投資をすれば負けにくくはなりますね。
配当金が再投資され複利効果も得られる
従業員持株会では配当金ももらうことができます。単元株保有をしていなくても1株単位でもらうことができます。
自分の会社が高配当企業であれば毎年さらに数%の配当金を得ることができるので、奨励金と合わせると利回りが更に上がります。
配当金に関しては証券口座に移さない限りは基本的には毎月の買い付け時に再投資される形になります。
配当金を再投資し続ければ買い増しができ更に配当金を多くもらえるようになります。複利効果も自動で得られるのも大きなメリットですね。
配当金は得られるものの、株主優待はもらうことができないので注意をしましょう。
株価が上がればキャピタルゲインも得られる
株式投資になるので株価が上がればキャピタルゲインを得ることもできます。株価が1,000円だった株が10,000円になれば1,000円で買った時の株は10倍になるのです。
まとめると
- 奨励金
- 配当金
- キャピタルゲイン
この3つが従業員持株会の大きなメリットになるのです。企業の業績が上がっていくと授業員にとっては資産が大きく増える可能性があるのです。
逆に業績が悪ければ株価が下がり資産価値が下げてしまう可能性もあるので注意をしましょう。
株価が下がってもドルコスト平均法で運用するため負けにくい
株価は毎日上下しています。ある時点で株価が1,000円高くても、数ヶ月後には2,000円安くなってしまうケースもあります。
しかし毎月コツコツと定額で買い付けるドルコスト平均法での買い付けをするため大きな損はしにくいのです。
その理由として大きく3つあります。
- 株価が高い時は買い付けできる株数が少ないから
- 株価が低い時は買い付けできる株数が多いから
- 奨励金もあるから
株における資産額は株数×株価です。
つまり株価が高い時に買い付けした株は損をしやすいですが株数が少ないので資産額への影響が少ないのです。
逆に株価が低い時には多く買い付けできるので株価が上がると影響が大きくなるのです。
加えて奨励金も持株会はあることから数%の範囲であれば株価が下がってもダメージは無いです。
従業員持株会に加入するときのポイント
従業員持株会に加入する時にはポイントがいくつかあります。
- 株価が安く単元株として移行しやすい
- 会社に成長性がある
- 奨励金が高い
これらのポイントを抑えておきましょう。従業員持株会は条件が悪いとかなり流動性の悪い資産になってしまうので、しっかり調べておきましょう。
単元株にしやすい株であればオススメ
従業員持株会で買い付けした株はすぐに売買できるわけではなく、基本的には単元株にする必要があります。
基本的には国内株の売買は100株単位での売買がメインです。従業員持株会も同様に自由に売買できるように証券口座に移すためには100株を積み立てる必要があるのです。
例えば、株価が500円の場合100株揃えるまで月1万円の拠出の場合は、5ヶ月で貯まります。しかし、株価1,200円の場合は100株揃えるまで1年かかるのです。
つまり株価が安い方が自分で売って現金化できるようになるまで早いのです。
成長性のある企業であればオススメ
株価の成長は基本的には企業の成長と見ても良いでしょう。成長性のある企業であれば株価も上がるので拠出していたお金も増えていくことになるでしょう。
一方で企業の成長性がない場合は株価も下がります。そのような企業の場合は奨励金があったとしても旨味は少ないので、個人で成長性のある銘柄を買った方が良いかもしれません。
10%以上の奨励金であれば検討しても良い
持株会の最大の旨味は奨励金です。奨励金が10%以上あるのであれば長期投資目的であれば負けにくいでしょう。
しかし奨励金が少ないのであれば、期待利回りが年5%程度取れるインデックスファンドや高配当投資をしたほうが資産の流動性やリスクを考えると良いかもしてません。
あくまでも投資なので奨励金に目を眩まされず、成長性のある企業×高奨励金であることを条件にやってみることをオススメします。
加入するときの注意点
従業員持株会に加入をする時に覚えておきたい点や注意しておきたい点がいくつかあります。
- あくまでも無理の無い範囲で長期積み立てを前提にする
- 奨励金は課税対象
- 単元株の引き出し方や売却制限があるか調べておく
ではそれぞれ簡単に見ていきます。
基本的には長期積み立て
持株会は少額から積み立てができる便利な制度です。しかし単元株にしないと売却が基本的にできないことから流動性がとても悪いです。
まずは経済的に無理の無い範囲で始めていきましょう。ドルコスト平均法と奨励金で年単位の長期積み立てをすれば負けにくくはなります。
自分の日々の懐事情が悪くならないように無くても問題のないお金だけ拠出するようにしましょう。
奨励金は課税対象
持株会の奨励金は給与所得としての課税対象になります。ですので拠出金と奨励金の割合が高いと税金も上がりやすくなるのです。
奨励金だけで月1万円ある場合、年間12万円は課税されます。また株式を売却した時に利益が出た場合は利益に約20%の課税がされますので、奨励金はそっくりそのまま利益になるわけでは無いのです。
奨励金分は含み益としては換算されないので利益として2重で課税されることにはなりません。
貯まった株の引き出し方や売却制限を調べておこう
想定以上に利益が出た場合は利益確定をしたくなりますよね、しかし従業員持株会の株はすぐに売却ができるわけではありません。
100株の単元が貯まった場合でもインサイダー取引にならないよう制限もあります。スムーズに売却をするために会社の持株ルールを調べておきましょう。
大まかな流れとして
- 持株移行用の証券口座が無い場合は口座開設
- 事務局へ移行申請をする
- 売却をする場合は事務局へ報告をする
このような流れになります。持株を引き出す際は持株会を管理する証券会社の口座を開く必要があります。
そして口座開設後に会社の持株事務局に申請をして開設した証券口座に移行をしてもらうのです。移行後も売却をする際にも報告をして売却をする形になるケースが多いです。
ルールは企業によって異なります。簡単に申請ができ自由にん売却できる企業もあれば、申請時期や売却可能時期が限られているう企業もあります。
こちらに従業員持株会のデメリットをまとめてあるのでこちらも参考にして検討してみて下さい。
まとめ:自分と会社の将来を考えて検討しよう
従業員持株会はメリットはありますが、一方で流動性が悪いデメリットもあります。しかし奨励金や企業の成長性も含めメリットも大きいので条件次第では加入をすることをオススメします。
この記事の内容をまとめると
- 従業員持株会は合法的に自社株を買付できるが、売却には制限がある
- 自社が成長性があり、高奨励金であれば加入をすることに大きなメリットがある
- 基本的には長期投資になるため、将来長くいれる会社であれば少額からでも加入をすることをオススメ
自分の将来設計も考えながら従業員持株会に加入をするか検討をしてみて下さい。
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