新入社員は注意!従業員持株会は1年目にオススメしない理由
こんにちは、がっちです。
4月になり新社会人の方で将来のために今のうちからしっかり資産形成をしようと意気込んでいる方も多いでしょう。
上場企業で働いている方には多くの企業で従業員持株会と言われる制度があります。簡単にいうと自社の株を合法的に買い付けができる制度です。
この従業員持株会はメリットがあるもののデメリットも大きく新入社員が加入するには向いていません。
この記事では従業員持株会がどうして新入社員が加入すべきでは無いのかをお話ししていきます。この記事を見ればどのタイミングで加入をすべきかがわかります。
この記事の内容を簡単にまとめると
- 従業員持株会は奨励金のメリットはあるが、優先的にキャッシュを貯めるべき
- 会社の業績や将来性がわからない状況で安易に従業員持株会に入ってはいけない
- 一定の資産を築き、自分のキャリアプランが描けたタイミングで加入を検討しよう
従業員持株会とは?メリットとデメリットは?
従業員持株会とは自社の株を合法的に定期買い付けができる企業の福利厚生制度です。
通常自社の株を購入することはインサイダー取引になる可能性があり、インサイダー情報を持っている従業員は原則自社の株を買い付けできません。
そこで個人名義ではなく従業員持株会が買い付けをすることで自社の株を買うことができるのです。
目的としては
- 従業員が企業の安定株主になるため
- 業績が上がれば株価も上がりやすいため、従業員のモチベーション向上になる
このような目的となり企業の福利厚生として利用されています。
従業員持株会に加入するメリットは?
この持株会に加入するメリットは大きく3つあります。
- 毎月給与天引きで積み立て投資ができるので安定した資産形成ができる
- 配当金や拠出額に一定の割合や金額で奨励金が受け取れる
- 業績が上がり株価が上がれば資産が増えていく
このようなメリットがあります。
特に奨励金は10%の企業であれば1万円の積み立てをすれば1,000円プラスで積み立ててくれるなど、勝手に資産を増やしてくれます。
うまく利用すればメリットも大きいのでこちらも参考にしてください。
従業員持株会のデメリットは?
一方でデメリットもあり、正直なところメリットよりもデメリットの方が大きいのです。
- 業績が下がり株価が下がれば資産が減っていく
- 資産流動性が悪く、すぐに得ることができない
- 企業の倒産やリストラにあった時に、仕事と資産を一気に失う可能性がある
このようなデメリットがあるのです。当然株式投資になるので資産の値下がりリスクもあります。
また労働と資産をかなり依存することになるため、倒産や労働環境が悪化しリストラになる状況になれば資産を失う大きなリスクが潜んでいるのです。
株価が下がっている時に従業員持株会は売却制限があり簡単に売れません。そのリスクを考えると他の投資をした方が良いかもしれないです。
新入社員は従業員持株会に入るな!
簡単に従業員持株会のメリット・デメリットはわかりましたか?ではそれを踏まえて新入社員が持株会に入るべきでない理由をお話しします。
結論からお伝えすると
会社の将来も自分の将来も全くわからない状況だから
です。新入社員のうちは会社もいいことしか言いません。また働いてみないと自分がこれから長く働けるかわからないですよね。
会社の将来性がない可能性に注意
安定している大手企業とはいえ、将来的に成長性がない企業も数多くあります。
- AIによる代替性や人口減少による規模縮小の可能性のある業界
- 売り上げ規模が一定で今後の成長性が見込めない成熟企業
- すでに売り上げが減少傾向にある企業
このような企業の場合、安定している企業とはいえ成長性がなければ株価の上昇は見込めません。
その場合投資をしているメリットはあまりないと言って良いでしょう。奨励金があるとはいえ株価の下落リスクの方が大きいです。
新入社員では将来的に長く働ける企業かまだ判断できない
新入社員の場合夢を膨らませて入社をすることが多いですが、実際に入ってみると職場環境や職務が想像と違うケースもあります。
入社3年以内で辞めてしまうケースも多く、まだ自分の将来性がわからない状況ではあまり持株会に加入することはベターではないです。
従業員持株会は長く続ければ続けるほど損失はしにくく、奨励金や配当のメリットも受けて資産を増やしやすい制度なのです。
持株会は基本的には中期〜長期投資
従業員持株会のデメリットの中で資産の流動性が悪いことが挙げられます。
例えば
- 単元株(100株)にならないと引き出しができない
- 毎月一定額の投資しかできず、拠出額の増減ができる時期が決まっている
- 売却可能期間の制限がありすぐに売却できないケースが多い
このようなことから基本的には最短で数ヶ月〜年単位での中長期投資になります。
単元株が無く、途中で退職した際に株価が下がっている場合は、損失がある状態での精算になる可能性があります。
自分が長く働けるのかわからない状況でこのような投資をするのはリスクですよね。
従業員持株会の加入は半年〜1年は待とう
従業金持株会の加入は半年〜1年は少なくとも待ちましょう。それまでに準備をしておきたい点がいくつかあります。
- 自己防衛資金を初めに貯めることを優先する
- 会社の業績や将来性を調べる
- つみたてNISAなどの資産運用を始める
新入社員のうちは給与が少ないので、まずは貯金をしっかり貯めつつ、リスクの少ない資産運用から始めましょう。
そして会社の業績や将来性を調べ、長く働けるような環境であれば少額から初めてみることを検討しましょう。
まずは自己防衛資金を貯めよう
まずは手取りの10%~20%程度の貯金をするようにしましょう。新入社員の場合2万円~4万円くらいが目安になります。
そしてボーナス含め年間で40万円~50万円程度貯められれば問題ないです。そして生活費3ヶ月分ほどの資金を貯めましょう。
これは何かあった時のためにしばらく生活が維持できるようにするために資金です。
会社の業績や将来性を調べる
次に会社の業績や将来性を調べましょう。IR情報など調べるツールは多くあります。そこで企業にいるからならではの情報を取れると良いです。
特に会社の中期経営計画などがあればそれを調べて将来的な売り上げがどれくらいになるのかを調べておきましょう。
毎年売り上げや利益率が10%以上成長している企業であれば投資をする価値がある可能性があります。
持株会の諸条件も調べよう
従業員持株会は企業によって加入期間や奨励金、売却制限などが変わります。共有情報や先輩社員に聞くなどすれば問題ないでしょう。
奨励金は5~10%程度の企業が多く、それ以上の奨励金があるのであれば高奨励金企業です。しかしあくまでも業績メインで考えましょう。
つみたてNISAなどの税制優遇のある投資から始める
従業員持株会はデメリットの方が大きいです。そこで投資をするならまずはつみたてNISAなどの税制優遇がある投資から始めましょう。
S&P500などに投資をすれば年間5%程度の成長を見込むことができます。まずはこのような投資をしてから、余った資金で少額から持株会を始めてみましょう。
まとめ:持株会は将来性を考えて始めよう
従業員持株会は何もわからない状態から始めてしまうとすぐに辞められません。まずは会社や自分の将来を考えてから少額で始めてみましょう。
この記事の内容をまとめると
- 従業員持株会は中長期投資のため、会社や自分の将来を考えてから加入をするべきか検討するべき
- 自己防衛資金の貯金やつみたてNISAなどの投資から始めてみよう
- 会社の成長性や奨励金・売却条件が良ければ少額から持株会に加入をしてみよう
投資は自己責任です。メリット・デメリット・資産状況を踏まえた上で始めてみましょう。
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