従業員持株会の制度はデメリットばかり。実はメリットはそんなにありません。
こんにちはがっちです。
企業に勤めているからで従業員持株会は加入していますか?従業員持株会は会社ではメリットばかり推されますが実はデメリットも多くあります。
うまく活用をすれば大きく資産を形成することができますが、加入をするならデメリットを知った上で加入をしておきたいですね。
今回の記事では従業員持株会のデメリットの部分に焦点を当てて、従業員持株会への理解度を深めることができます。
メリットデメリットを知ることで加入の検討を正しく行えるようになります。
初めに簡単にこの記事の内容をまとめると
- 従業員持株会はデメリットが多くありメリットも他の投資方法で賄うことができる
- 持株会は資産と労働を会社に大きく依存をすることになるため、会社の業績とともに資産の減少をする可能性がある
- 持株会に加入をするのであれば他の株式と合わせてリスクヘッジをするべき
従業員持株会のメリットは?
はじめに従業員持株会のメリットを簡単にまとめると
- 毎月少額から定額で積み立て投資ができる
- 拠出額に対して奨励金が上乗せされる
- 企業の株主構成の安定と従業員のモチベーションが向上する
このようなことが挙げられます。特に従業員側にとっては奨励金があることから資産運用に対してメリットが大きでしょう。
資産運用におけるメリットは大きい
従業員持株会のメリットは株と言うからに資産運用に関する部分です。従業員持株会における資産運用のメリットはさらに細かく分けると
- 奨励金が上乗せされる
- 値上がり益(キャピタルゲイン)が得られる
- 配当金がもらうことができる
- ドルコスト平均法で運用ができる
奨励金が上乗せされることや毎月定期買付でドルコスト平均法での運用ができる点において損はしにくいメリットがあります。
従業員持株会に関する詳しくはこちらの記事をご覧ください。
メリットばかりではない。デメリットも大きい
従業員持株会はメリットばかりが会社では取り立たされますが実はデメリットも多くあるのです。
では簡単にデメリットをまとめてみましょう。
- 値下がりリスクがある
- 退会や拠出金の変更が決まった時期にしかできない
- 単元株まで貯まらないと引き出せず流動性が悪い
- 売却時期の制限がある
- 労働と資産を会社に大きく依存してしまう
やはり株であることから値下がりリスクに関しては当然覚悟しなければなりません。
この部分に関しては奨励金や配当金が高い企業でドルコスト平均法での運用であれば大きなリスクではないかもしれません。
しかし、従業員持株会は売買するために様々な制限がることはデメリットなのです。
退会や拠出金の変更は決まった時にしかできない
従業員持株会は入退会や拠出金の変更は決まった時にしかできません。
企業の業績が良い時や悪い時に自由に変更ができないのです。企業によって変わりますが半年に一回の変更のみなどの制限があります。
また一度退会してしまうと原則再入会ができない企業が多いです。つまり基本的には長期投資前提なのです。
企業の業績が悪い時にすぐに利確や損切りでできないのは大きなデメリットですよね。
従業員持株会は流動性が悪い
従業員持株会は先ほど挙げた変更時期があるのと合わせ、単元株を貯めないと売却が原則できないのです。
国内の株は基本的には100株単位です。株価1000円の銘柄であれば10万円分の拠出金が貯まらない限り売却が基本的にはできません。
つまり拠出している金額が少なく、株価が高い場合いつまで経っても現金化ができなくなってしまうのです。
また退会をした時には時価にて精算ができますが再入会ができないので利確も非常にしにくいのです。
売却時期の制限もある
単元株が貯まった後も制約があります。通常単元株が貯まったら会社の事務局に連絡し、指定の証券口座に単元株を移動する事ができます。
そこで自由に売却ができると思いきやそうでもないのです。これも企業によって違いますが、引き出し後数ヶ月の売却禁止や決算発表月前後は売却ができないといった制約があるケースが多いです。
これはインサイダー取引防止の意味がありますが、決算の状況を見てベストなタイミングで利確や損切りができないのはデメリットですよね。
証券口座も指定された口座を持っていなければ自分で開設をしないといけないのでそれも一手間です。
最大のデメリットは労働と資産が集中してしまうこと
従業員持株会は資産の流動性が悪い部分でデメリットは大きいですが、ほったらかしの長期投資目線であれば大きな問題はないでしょう。
そこで最大のデメリットは労働と資産を会社に依存しすぎてしまうことです。つまり、会社の業績が悪ければ自分の労働環境や給料も減り、それと同時に持ち株の資産も減ってしまうのです。
最悪、仕事も資産も失うケースも
会社に不祥事などがあったケースや業績が大きく落ち込んでしまった場合、株価が下がることは勿論、企業の人員整理をするケースもあります。
そこで自分が人員整理の対象になってしまうと仕事も資産も失ってしまうこともあるのです。
特に2020年のコロナショックにおいてはこれまで優良だった企業でも業績が急落し人員整理に踏み切った企業もあります。
自分が転職する時は業績が悪くなっているケースが多い
仮にあなたが転職すると考えましょう。転職をする時に持株会で取得した株はどうなるかというと、単元株にして移行している場合は一定期間の後自由に売買できるようになります。
しかし単元株未満の場合は定められた時期の時価で精算されます。
ではあなたが転職するタイミングはどんな時でしょうか?企業の業績がよく昇級もしているタイミングではあまりしないのではないでしょうか?
前向きな退職時は良いですが、企業の業績が下がっている時期での退職になると株価が下がり資産が目減りしている可能性があります。
このように一生骨を埋められて成長性や安定性のある企業ではないと人生におけるリスクが大きいのです。
従業員持株会は余裕のある範囲で行うこと
結論、従業員持株会は無理のない範囲で少額から始めてみましょう。
メリットも大きいのでデメリットを理解した上で少額から行ってみることをオススメします。
以下のような条件であれば少額で始めてみても良いかもしれません。
- 奨励金が10%以上
- 成長性がある
- 株価が低く1年以内に単元株にしやすい
これらの条件の株であれば流動性の悪い部分をカバーする事ができます。基本的には長期投資になるので転職を考えている場合はあまりオススメはしません。
自己防衛資金と資産バランスの余剰分で行うこと
従業員持株会を始める前には必ず自己防衛資金を確保した上で始めましょう。また資産を貯金と持株だけでなく、他の株式にも分散投資をしてリスクヘッジをすることをオススメします。
そうすることで持ち株のマイナス分を他の株でさせてくれる可能性があるのです。まずは毎月3万円から貯金をできる習慣をつけそれ以上の余剰を投資すると良いでしょう。
持株会でなくても奨励金のように資産を増やしてくれる方法もある
従業員持株会は奨励金があることから大きなメリットが感じられますよね。仮に株価の変動がなければ奨励金10%であればその分が利益になります。
しかし会社の業績が常に続くわけではありません。それであれば長期目線で他の投資をしても良いかもしれません。例えば
- 期待利回り年利5%前後のS&P500や全世界株式に積み立て投資する
- 税引後4%の配当金がもらえる企業に分散投資する
このような投資をしたほうが流動性も高く分散が効くためリスクも少ないです。NISA口座を利用すれば税金対策もできるのでオススメです。
つまり勝率の高い投資をしながら、従業員持株会を余剰資金で行うことでリスクヘッジができるのです。
まとめ:従業員持株会はメリットよりもデメリットの方が大きい
従業員持株会は実はメリットよりもデメリットの方が高いリスクになるのです。とは言え条件次第ではメリットも大きく資産形成をする上で大きくプラスに「なる可能性も高いです。
この記事の内容をまとめると
- 従業員持株会は流動性が悪く、利確や損切りがタイムリーにできない
- 業績が悪いと自分の労働環境も資産も悪化してしまう可能性がある
- 高配当投資やインデックス投資なども混ぜながら少額で始めることをオススメ
まずは自分の働いている企業のことをよく調べて、条件と資産バランスを考えてみましょう。
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